第二章

社会復帰が思いのほかうまくいって
というのも、例えば割と得意なことを担当することになったりとか、
予想以上というか、予想を見事に裏切って友好関係が広くなっていたりとか、
育む というのはこういうことかと気づかされること多し。
いつもいつもいつも、がむしゃらにやる。
そうしていればきっとその先には「何か」があると
信じられるような気がする。

その 気がする というのはけっこう大事なことで
そういうヒントのようなものは、ある角度から見ると
一瞬だけキラリ～ン！と光っていたりする。（ような気がする）
こうやったらもっとうまくいくような気がする、とか
その一瞬のキラリンは海で集めた貝殻みたいなもんで
どんだけ月日が経とうとも、宝物に代わりはなかったりするんだ。

時々は我に帰ろうと頑張ってみる。
このままいったら、アルゼンチンババアみたいに
なっちゃうんじゃないかとか心配になったりもするし、
きれいな女優を見れば、以前、よーりーが言ってくれた
「女を磨けば必ずや！」という力強い言葉を思い出す。
何をしてても、がむしゃらでも、ひめしゃらの湯でも、
きれいであることはやっぱりいいことだからね。

でも全然うまくいかない。
そういう時なんだと自分に言い含めてみる。（うまくはいかないけれど）
イヤな人には意地悪根性がメラメラと燃え上がりそうになるし
へとへとに疲れると我儘丸出しにもなって
電車では美しい姿勢のまま座っていられなくなる。
そろそろ病院に行く日だと考えただけで肌が超過敏症になったりもするし、
沖縄の写真を見てこそっと泣いたりもする。
反対にちょっといいことがあると、雲の上まで
ジャックの豆の木を上りつめる さるおんな になることもある。
ウッキッキー。

まあ、いいか。

来週にはそんな風に思えるといいのだけど
思ったり感じたり、そういう時間の到来が怖かったりするのも事実。
でもやっぱり目標は「まあ、いいか」なんだろうな。